President's view

代表取締役 桐岡俊樹

『「何のために?」あなたの目標と目的について』

こんにちは。
最近、人とお会いして、『ビプロスニュースを楽しみにしてるよ~!』などとお声掛け頂くと妙に嬉しい半面、毎回つたない(まして長すぎる…(汗))文章を読んで下さる方がいらっしゃることに、申し訳なさと感謝の気持ちでいっぱいになります。本当にいつもビプロスと弊社社員、そしてビプロスニュースをご贔屓下さいまして有難うございます。

さて今回は、『【なんのために?】という目的を明確にする大事さ』をお話ししたいと思います。

少々古い話になりますが、去年日本のソフトボールがオリンピックで金メダルを取ったことを記憶している方は多いことと思います。彼女等選手達は、他の国の選手と同様、金メダルを取ることを目標にしていたといいます。結果としてその目標を達成することができましたが、果たして目標を『金メダルを取る』ことに決めただけであそこまでチームのみんなが一致団結し、そして諦めることなく必死になって戦うことができたでしょうか?

前回のオリンピックの時点で、次回からソフトボールは競技種目から除外されることが決まっていました。そんな正式種目から外されてしまう流れの中で、彼女たちは一人一人が『ソフトボールの楽しさと、やればできるという勇気を日本の、そして世界のこども達に伝えたい。そしてそんな素晴らしいスポーツをいつか正式種目として復活させたい!』と心から願っていたといいます。実はこれこそが選手全員が共有していた『金メダルを取る目的』だったのです。

『なんのためにやるのか?』『なんのためにその目標を達成するのか?』これが彼女たち一人一人の心の中に明確に存在していた。だから辛くとも、また諦めそうになっても最後までやりきれたのだと思います。

さかのぼって考えれば、明治維新前後、極東の一島国にすぎなかった日本が、わずか数十年後には国際ビジネスで「世界五大国の一つ」と言われるまでに発展できたのも、先人たちの『なんのために』という目的意識が為させた業だったのではないでしょうか?
先人たちは、貿易が儲かるからと単に自らの富裕を目指すだけなら、命を狙われるような危険まで冒す必要はありません。偉大な彼らを駆り立てたものは、国家公共のために尽くそうとする奉公の志以外の何物でもなかったはずです。彼らにとって国際ビジネス(貿易)はあくまで手段であり、その前に『殖産興業と富国強兵を通して日本の独立を護り、国民の幸せを実現したい』という共通の目的としての「志」が明確に存在していた。だからこそ偉大な先人たちは業を成し遂げることが出来たのだと思います。

多くの会社では、各々達成しなければならない数字目標やアプローチ目標が設定されていることと思います。その中で日々プレッシャーに押し潰されそうになったり、また最近の傾向として、一度は自分で決めて美容師を志しながらも、仕事が辛いとか、与えられた仕事がつまらないとか、人間関係が我慢できないとかで、いとも簡単に途中で逃げ出したり、辞めたりする人が増えているという話を耳にすることも少なくありません。

目標だけを掲げて日々数字を追いかけたとしても、あるいはまた、こんな美容師になろうと決意して美容の仕事を始めたとしても、その目標を簡単に達成できるほど人間はそう強い生き物ではありません。時には気持ちが萎えたり、全てを放り出したくなったり…。何かを継続して成し遂げるためには、実は想像も出来ないもの凄いエネルギーが必要なのです。

そういったプレッシャーに押しつぶされそうになった時に、周囲から、『決めたことなのだからとにかくガンバレ!』と言われても頑張れる人間は、そう多くはないでしょう。達成しなければいけない目標や、こんな美容師になりたいという目標だけが独り歩きしても、そうそう目標に向けて頑張り『続ける』ことは容易なことではありません。
それを後押ししてくれる勇気や元気の源、これこそが、『なんのために』という目的であり、この目的を自分なりに明確にし持ち続けることが、諦めずに前進し続けようとする気持ちを後押ししてくれる力となるものと思います。

あなたはなんのために仕事をするのですか?
あなたはなんのためにこの仕事を選択したのですか?
あなたはなんのために成果を出したいと思うのですか?

もう一度原点に返って、自分なりの色々な『なんのために』を共に考えてみませんか?

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