President's view

代表取締役 桐岡俊樹

『本物の本気とは?』

こんにちは。いつもビプロスニュースをご覧頂き有難うございます。

弊社は皆様のおかげをもちまして、創業60年を迎えることができました。これも偏に皆様方のご支援の賜物と、この場を借りまして厚く御礼申し上げます。

商売は商い(飽きない)。飽きてはいけない。我々はこの60周年を特別なことと考えず、70年,あるいは100年に向けての一通過点として捉え、今後とも『サロン様の売上を売るサービス業』としての使命を果たすべく、社員一同『異体同心』の心で地に足をつけて業務に邁進して参る所存です。今後とも更なるご指導ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

さて、今回はよく耳にし、また自らも発する『本気』という言葉について少々考えてみたいと思います。

時間の経つのは本当に早いもので、今年も早くも1/3が過ぎました。皆様も今年の年頭に『今年はこんな年にしよう』とか『こんなことを達成しよう』などと新たな気持ちでなんらかの決意をされたことと思います。ところで実際に数カ月経って、決意したことに対する進捗状況はいかがでしょうか?もしかしたら『今は(予想していなかった)こんな状況になってしまったから』とか、『もっと環境が整ってから始めることにした』などとそろそろ言い訳が顔をもたげている頃ではないでしょうか?誤解を恐れずに言うならば、これはおそらくどんなに環境が好転しても一生アクションを起こさない人の言い訳用の常套句なのではないでしょうか?

弊社の会議も含め、ごくまれにサロン様のミーティングに参加させて頂くことがありますが、そこで『経済環境が悪いから』とか『お客様の来店サイクルが延びたから』『客単価が下がっているから』売上が上がらない。。あるいは全社で何かのイベントやキャンペーンを展開しようと決めて取り組んでも、『時間がなくて出来なかった』『スタッフ全員に浸透しなかった』などと常に周りに原因を求め、『だから?それが本当に理由なの?』とその人に聞き返したくなる場面に遭遇することが少なくありません。これらは実は『出来なかった』のではなく『やらなかった』あるいは『やろうとしなかった』だけではないかと。決意したことに対して成果を上げるための行動を単に『自分が本気で起こさなかった』結果にすぎないのではないかと。そう感じざるをえません。

人は誰しも決意した時は本気(または本気のつもり)のはず。ところが実際に動き始めてみると、必ずと言っていいほどその達成を阻む壁にぶち当たってしまいます。しかしそんな時にこそ、実は初めて最初の自分の決意が本気だったのか、偽の本気(本気もどき)だったのかが明確に分かるもの。ちょっと壁が立ちはだかった時に簡単に諦めてしまったり、他人事のように出来ない言い訳を探したり。。。これは間違いなく本気ではなく、『本気もどき』でスタートした行動の結果と言えるのではないでしょうか。『本気』であれば、言い訳でなくどうしたら実現できるかという必死で対策を考えようとする勇気が生まれてくるはず。

しかし本気か本気でなかったかは、実は、意外と決意した時点では本人にもそれなりの思い込みがあるが故に、分からないものなのです。だから、実は本気もどきでスタートしたことだったのにもかかわらず、得てしてそれに気付かず、次に決意する機会がくるまでずっとそのまま決意したことをなおざりにし、あるいは決意したことさえ忙しさにかまけて忘却の彼方に追いやってしまい、無駄に時間だけが過ぎてしまうような事態が起きてしまうのではないでしょうか?

この本気か本気もどきかを見分ける境界は、壁にぶち当たった時に『言い訳が出る』のか、自分ごと(当事者意識)として『壁を打破しようと必死で対策を考える』のか、まさにここではないでしょうか。

『思い込んでいる自分の限界や、今時点での最高は、自分が出来ることの半分にも満たない』。そう考えると、いくらでも対策は生まれてくるはず。しかし、自分は『やっているのに。がんばっているのに』と自分の出来る上限を勝手に決めてしまうと、出来るはずのもう半分が見えなくなってしまいかねません。

恥ずかしながら、私自身も毎年本気もどきの決意と反省,後悔を繰り返し『また今年も出来なかったな~』などと嘆く年末を迎えてきた一部の方々の仲間かもしれませんが、この未曾有の不況の時代だからこそ変わるチャンスと捉え、今年こそは年頭の決意に向けてどんな行動をして、その行動の何が成果を阻んでいるのか?なにが壁を作ってしまっているのか?これを周りのせいにするのではなく、自分自身の行動の中に常に理由を探し、そして、決してこれ以上は無理という限界を自分の中に作ることなく成果に向けて前進していきたいと思っています。

自信を持って、年頭の決意が順調に進捗していると言い切れないあなた、本気でスタートしたつもりがつい言い訳まみれになり本気もどきだったことに気付いたら、またその時点から再スタートすれば良いだけの話です。まだ今年は2/3も残っています。年末に恒例の後悔をしないためにも、今から、共に今度は『本物の本気』で再度決意し、行動を起こしていきませんか?

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