President's view

代表取締役 桐岡俊樹

『メロンパンを3個買ってきて!』

ある朝、A君はお母さんに『メロンパンを3個買ってきて!』と言われました。
今日は、たまたまA君の家には朝食として食べるものが全くなかったのです。

A君は、すぐ200m離れたコンビニに向かいました。
が、そこにはメロンパンが置いていませんでした。

そこでA君は500m離れた別のコンビニに向かいました。
あいにくそこでもメロンパンは売り切れて1個も残っていませんでした。

仕方ないので今度は1km離れたパン屋さんに向かいました。
が、そこでもメロンパンは売り切れていました。

お母さんから頼まれた仕事を達成できなかったA君は困ったなと思いながらも、学校へ行かなければならない時間になってしまったため、結局何も買わずに家に帰りました。おかげでその朝は家族全員、朝食抜きでした。

●もしお母さんがA君に頼む時、『今日朝ごはんがないからメロンパンか何か3個買ってきて!』と頼んでいたらどうだったでしょうか?
A君は売切れてしまったメロンパンにこだわることなく朝食用のパンを買って帰れたのではないでしょうか?

●目的は朝ごはんを買う(食べる)ことであり、メロンパンを買うことではなかったはず。しかし、これはA君にとってメロンパンを買うということだけが唯一の目的となってしまったために起きた話です。

●目標は当然自分で立てる場合もありますが,時として上司や他人などから与えられる場合もあります。特に他人と目標を共有する場合、表面的な課題としてのみ目標を捉えると、えてして上記のようなことが起こりがち。

●目標を達成するためには、表面的な課題としての目標だけでなく、それを達成する理由(なぜそれを達成することが大事なのか?達成しなければならないのか?)やその背景をもお互い理解し合う必要がありますよね。それがないところでは、手段を目的と勘違いして、その手段以外考えられなくなる状況に陥りかねません。目的を作り伝える側も、またそれを伝えられる側も、お互いに言葉や形だけでなく、目標の裏側にも関心を持って、目標を共有していきましょう。

●例えば、挨拶はなんのためにするのでしょう?挨拶することだけが目的じゃないですよね!?

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