人こと

副社長 安孝幸

『バランス』

太陽と月ではありませんが、バランスを良くする為には昼と夜の様に相対するものが必要不可欠だと思います。腸内には善玉菌と悪玉菌が存在します。バランスを整えることは大切ですが、悪玉菌を無くすことは必ずしも良いことではありません。以前、曽野綾子さんのエッセイに書いてありましたが、発展途上国に行く前の数週間は食事の前に手を洗わないと。花粉症もアトピー性皮膚炎も自殺が多い国も、先進国の特徴であり発展途上国にはあまりないのではないでしょうか。寿命が伸びた分、呼吸をしている時間は長くなったのでしょうが、自分はどの様な人生を送る為に生を受けたのか、日本をもっと良い国にする為には私たち国民がどうすべきで在るか、こんな事を考える人々や考える時間は少なくなっている気がします。明らかに増えたのは、スマートフォンを触っている時間とゲームをしている時間のはずです。要は一方が伸びれば一方は短くなる。何かを増やせば何かが減る。物質でも成分でも行いでも悪いと思われるものを排除することが正しいとは限りません。身体には大して良くもないだろうという偏見から、半年に一度くらいしか食しませんが、カップヌード◯は日本国内だけで年間に10億個も消費されています。多分、内容成分にこだわる方は一切食べないのでしょうが、正か悪かのどちらかに判断するなら正だと思います。何故なら、それを製造している会社は、世界の多くの命を救っているからです。身体に良いものと悪いものがあるとするなら、頭に良いもの悪いもの、心に良いもの悪いものもあるはずです。
合成素材より天然素材の方が肌触りは良いですが、軽さや耐久性では合成繊維が長けている場合があります。放射線を悪だと決めつける人がいますが、PETやCTの検査は本当に悪なのでしょうか。私が考える悪とは、拒絶する、許さない、受け入れない心を持つことだと考えます。嫌な気持ちを味合わされた人を恨む気持ちも理解できますし、騙されたり裏切られたりした人を許したくない気持ちも理解出来ます。しかし、許さない忘れない、そんな自分を客観的に見たらどうでしょう。決して格好の良い姿でも無ければ、美しい姿でもないはずです。
この度の70周年の催しに際しては、メーカー様、問屋様、ジャーナル関係の皆様、金融機関の皆様、保険業並びに税理士、弁護士の先生方、弊社OBの諸先輩方、創業者菩提寺のご住職様、沢山のお言葉やお祝いを頂戴し誠に有難うございました。
私共を支持してくださるサロン様の為に、そして、健康寿命を延ばすことに本気で取り組んでくださる新たなお客様の為に強い会社を目指してまいります。
どの様に生きるか、どの様にバランスをとるか、誰よりも熱く、誰よりも冷静で在りたいと思います。
まだまだ足りないところばかりでは御座いますが、どうぞ今後共宜しくお願い申し上げます。

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