人こと

副社長 安孝幸

『タトゥーへの偏見』

相模原で起こった傷ましい事件は記憶に新しいことと思います。「やっぱりタトゥーを入れている人って欲望を抑えられないから・・・」そんな話をそうかも知れないと思って聴いてしまいました。橋下徹さんが市の職員に対して発言した件も、その時は理解できました。タトゥーを入れていない殺人犯の方が多いに決まっているのに、ニュースでは、今回の犯人にはタトゥーは入っていませんでしたとは報道しません。総理大臣も、官房長官も、日銀の総裁も、読売巨人軍の監督も刺青を入れてはいません。多いと言われている職業は、水商売、建設土木、芸能界。同じ芸能界でも、ミュージシャンが比較的多く、俳優女優は皆無に等しい。我々理美容業界の中心である理美容師は他の業界の人と比べて刺青が入っている人が少なくない様な気がします。少なからず入れる事によってのリスクは発生します。なのになぜ入れているのか。刺青をただのファッションと思って入れている人と、強い覚悟の元、誓いを刻んでいる人が居ます。主張を外に向けている人と内に向けている人。今の日本は堂々と刺青を見せられる国ではありません。公共の場では入場制限があるところも少なくありません。入れている人とは友達にならないという人は居ませんが、刺青を入れている人とは付き合いたくない、結婚したくない、という人は居るはずです。はっきりと言えるのは、刺青を入れる事は「良くない」と(親を始め)周りの大人に言い聞かされてきたという事。
また、立派な人物と称される多くの人が入れていなかったという事実。
『髪とアタシ』の4号(Bad Hair)の「バーバーからの果たし状」にこんな一節があります。(以下抜粋)ヒゲがあってタトゥーも出して、こんな身なりですが、技術や接客がちゃんとしているからこそ自由なスタイルが許されると思っています。うちは規則も厳しいですよ。休憩時間であっても営業時間中のタバコは一切禁止。言葉遣いに関しては•••。
将来は確実に変わって行くでしょう。タトゥーも現在よりははるかに市民権を得るかもしれません。でもそのためには、入れている人は入れてない人以上に生き方に主張を持ち、周りからとやかく言われない様に言動を律するべきではないでしょうか。先ほど記した理容店のオーナーの様に。
僕は「あんなもんに頼って•••」と偏見を持っていましたが、(面白い)美容雑誌を読んで、そしてNHKの前で意思をしっかりと持った3人の美容師と呑んで少し考えを変えることにしました。
年末のご挨拶には少々早い気が致しますが、間も無く師走。今年も一年、本当に本当にお世話になりました。毎回申し上げておりますが、我が営業部は微力でございます。ただ、皆様の役に立ちたいと真に思っております。来年を良い年にする為にも、先ずは残りの2016年を良く締めくくる必要があります。ご自愛頂きながら本年にやり残すことなく締めくくって頂きたいと存じます。ありがとうございました。 合掌

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