人こと

副社長 安孝幸

『建国記念日』

建国記念日に、二年前の社員旅行に続き3度目の鹿児島に訪れてまいりました。
目的は「永遠の0」の宮部久蔵氏が飛び立ったとされる海軍の鹿屋航空基地跡(現海上自衛隊鹿屋航空基地史料館)と陸軍の知覧航空基地跡(現知覧特攻平和会館)それと陸軍の萬世航空基地跡(現万世特攻平和祈念館)を訪ねることでした。
興味や関心とは、どう言う時にどのように湧いてくるものなのでしょうか。
20代の時は、今ほど過去の対米国との戦争に興味を持っていませんでした。また祖国日本に対しても今ほどの祖国愛もなく、今ほど祖国を憂いてもいませんでした。
学生でない限り自ら行動を起こさずに欲する情報が入ってくるはずもないことを本当の意味で知りませんでした。特攻の方々の想いを知りたい。
それは真実を知りたいという意味ではなく、時代世代は違えども同じ日本男児として、命をどの様に考えそれを遣っていったのか、そこを先達に教わりたかったためです。
今回の宿は指宿ではなく鹿児島市内にしました。余韻の中で芋焼酎を飲み、これから我々が大切にしていきたいこと、しなければならないことなどを話しました。
カウンターの右隣では同世代のサラリーマン風の男性が勢いよく焼酎を飲んでいました。二人は鹿児島県の中学の教員でした。沖縄問題を話していると会話に入ってきました。
二人は沖縄事情にとても詳しく、本土の人間があまり知らないことを沢山語ってくれました。彼らは鹿児島と言っても奄美群島の方でした。たまたま会議で鹿児島に来ていたとのこと。
沖縄返還の四年前に小笠原諸島が返還されたこと。戦後七年間も奄美群島は日本ではなかったこと。伊豆諸島までも奪われる可能性があったこと等。我々日本人はほぼ同一民族であるため、国内で民族間の紛争もなく、宗教観の違いによる争いもありません。したがって平和を取り戻す時間は他国に比べれば短かったと思います。
しかし、現在平和な環境下にある理由はそれだけではなく、沢山の先達の困難があったこと。それを経て今があること。その様なことも知らずに一部の偏りのある知識を持った方の意見を鵜呑みにして自国の過去を批判する。それではこれからこの国に何が生まれてくるのでしょうか。自分を棚に上げ周りに不満ばかりをいう事は本来の日本民族の特質ではありません。

鹿屋航空基地史料館内に「海軍精神」と言うものが飾られていました。現在の海上自衛隊の方々もこの精神を受け継いでいるようです。「その根本には父母兄弟を想う心、祖国日本を愛する心、日本の平和と繁栄を願う心があり…」
世界に誇れる日本海軍の魂は現在の自衛隊の皆さんの心の中にも受け継がれていることを聴き大変頼もしくそして嬉しく思いました。
過ちは反省しながらも、自分が生まれ育った国を誇れるような教育が必要だと思います。
先ず一流の美容師になる前に一流の社会人を目指す。一流の社会人を目指す前に一流の日本人を目指す。
今回、鹿児島を旅し多くの方々の犠牲の上に今が在ることを再認識いたしました。

前回のVol.27にて「次回は、横浜マラソンの感想をお話ししたいと思います」と記しました。
しかしながら現在(3月3日)未だ当日を迎えておりません。申し訳ありませんが次回に持ち越しをさせて頂きます。
5年前に参加した那覇マラソンの辛かった記憶が今更になって甦ってきております。しかし、自ら参加を決めたことですので逃げずにスタートに立とうと思っております。

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