人こと

副社長 安孝幸

『「やりたいこと」と「やるべきこと」』

前回のビプロスニュースは3月11日を過ぎてお配り致しましたが、原稿を提出しましたのが2月末でしたので「人こと」にてお悔みとお見舞いを申し上げることが出来ませんでした。改めましてご関係のある方々が被災された皆様に心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。100日が過ぎた今日でも多くの方々の生活が震災前には戻っておりません。

この度の震災で、当たり前だった平和が決して当たり前ではなかったことに気づかされました。忘れてはならないことですし忘れることなど出来ない大きな出来事ではありましたが、被災された皆様には前を向いてしっかりと前進して頂きたいと存じます。

生きるとは、命だけを指すものなのでしょうか。長生きだけが幸せなのでしょうか。私は自身の生き方をもっと深く考えたいと思いました。自分らしく生きることとは何なのか。生きている前に、生かされていること知り、そして自分の役割を理解し、それを果たしていきたいと強く感じました。

「やりたいこと」や「言いたいこと」と「やるべきこと」や「言うべきこと」。前者は快感が得られ後者は苦痛を伴うと聞きました。今回、多くの方々が岩手、宮城、福島に手を差し伸べていらっしゃいます。私も何かお役に立ちたいと自分なりではありますが小さなアクションを起こしました。ボランティアは大切で必要なことです。しかし、その行為は「やりたいこと」なのか「やるべきこと」なのか深く考えさせられました。自分なりに出した答えは「ビプロスが何時でもボランティアができる環境と状態を作りたい」と言うものでした。その為に「やるべきこと」から逃げずにそれを先行させたいと思いました。

今回は「コンテストの意義」について人コト。

美容師という職業には「デザイナー」と「アーティスト」という二つの要素があります。この二つは似て非なりではないでしょうか。一部の方を除いて、皆様のサロンワークは「デザイナー」の要素が多いと思われます。皆さんにとっていいものよりもお客様にとってのほしいものを提供しなければなりません。いくらセンスの良いスタイルでもお客様の好みに合わなければ商品の価値としては高くないという事になります。しかし、美容師である以上いいものを作り上げるための高い美意識と技術を持っていなければなりません。また、常にそれを鍛えていかなければなりません。加えてヘアーのスタイルと言うものは他のものとは違い、良い作品を作るからと言って何時間かかってもいいものではありません。皆様の中にはコンテストに出た経験を持っていない方がいらっしゃるのではないでしょうか。コンテストの目的は賞を取ることだけではありません。コンテストに出ることにより大きな学びや気づきが得られると思います。コンテストの審査をしてくださる先生方に聴きますと、コンテストの当日までに結果は8割決まっているとのこと。モデルの選定、練習量、テーマについての研究など。私どもビプロスの「BIGI CUP」も皆様の日々のサロンワーク、サロンの売り上げを上げるお手伝いの一環として必ず役に立つと信じて開催を続けております。「やりたい」ことではないかも知れません。しかし、美容師として「やるべきこと」だと信じてやみません。お客様に喜んでいただくために「コンテスト」は存在すると思っております。勿論、お客様の満足を最優先に考えることなく、売上げを上げる努力もせず「コンテスト」だけを優先に考える美容師さんでは私の考える「素敵な美容師」からは少し距離があると思います。

今年も10月4日に「BIGI CUP 2011」を計画しております。是非、横浜の大さん橋ホールを覗きにきてください。必ず何かを感じて頂けるはずです。

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